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2011年05月11日 石山寺縁起絵巻を読む(東三条院の石山詣) [石山寺縁起絵巻]

2011年05月11日 石山寺縁起絵巻を読む(東三条院の石山詣)

5月11日(水) 雨  東京 18.5度 湿度 83%(15時)

8時、起床。
3時間足らずの睡眠なので眠い・・・。
朝食は、アップルデニッシュとコーヒー。
シャワーを浴びて、髪にあんこを入れて頭頂部で結んでシュシュを巻く。

化粧と身支度。
ジラフ柄のチュニック(長袖)、黒のブーツカットパンツ、黒網の膝下ストッキング、黒のショートブーツ、黒のトートバッグ

9時半過ぎ、家を出る。
途中、コンビニで講義資料のコピー
雨の日は、版下やコピーが濡れないように気を使う。

午前中、自由が丘で講義。

『石山寺縁起絵巻』(近江・石山寺の由来と歴史を描いた鎌倉時代末期の絵巻物)の解読。
巻3の第1段、正暦3年(992)2月29日の東三条院(藤原詮子、兼家の娘、道長の姉、一条天皇の母)の石山詣の場面の絵解き。
13紙に及ぶ超ロング(横長)画面で、女院の行列の全容を描く。

右手前から左奥に開いていく絵巻で長い行列を描く場合、2つのスタイルがある。
1つは、行列の末尾から描いていく方法。
手前に末尾、奥に先頭。
絵巻の読者の視点からすると、視線は行列と同じ方向に進む。
絵巻を開いていくにつれて、行列を後ろから追い抜いていくような見方になる。
そして、行列の先頭の先に目的地が描かれていれば、行列といっしょにそこに到達する感覚が味わえる。

もう1つは、行列の先頭から描いていく方法。
手前に先頭、奥に末尾。
絵巻の読者の視点からすると、視線は行列と逆方向に進む。
絵巻を開いていくにつれて、行列が眼前を行き過ぎていくような見方になる。
次は何が来るのかなという楽しみがが味わえる。

この東三条院の石山詣では前者のスタイル。
石山寺という明確な目的地があるわけで、このスタイルがふさわしい。
実際、行列の先頭は石山寺の山門に達している。
読者は東三条院のお供をして、いっしょに石山詣でをする感覚が味わえる。

後者のスタイルの例としては、『年中行事絵巻』(平安時代末期)の「賀茂祭」「祇園御霊会」「稲荷祭」などのような祭礼行列を描いたものがある。
これだと、都大路の道端にいて、目の前を賑やかな祭礼行列が通過する気分を味わえる。
石山3-1-1.JPG
↑ 行列の末尾近くを行く立派な牛車。
乗っているのは、随行の内大臣藤原道兼(女院の弟)。
石山3-1-3.JPG
↑ 出し衣(いだしぎぬ=牛車の下簾や御簾の下から女房装束の袖口や裳の裾などを出すこと)の華麗な女車が行く。
女院付きの上級女房たちが乗っているのだろう。
車の手前、連銭芦毛の馬に乗るのは雇従の公卿。
石山3-1-4.JPG
↑ 東三条院の乗っている牛車。
車副が8人もいる。
車は物見窓に庇屋根付きの檳榔毛車(びろうげのくるま)。
石山3-1-2.jpg
↑ 女院の車を先導する公卿。おそらく女院の弟の藤原道長と思われる。
石山3-1-5.JPG
↑ 行列の先頭。今まさに石山寺の山門に到着しようとしている。

ところで、巻3第1段で、特徴的なのは背景に自然描写が一切ないこと。

今、行列が通っているのは石山寺の山門に向かう瀬田川の西岸の道。
右に瀬田川、左手は山という自然が豊かな参詣路のはずなのに、まるで都大路のように画面には遠景の山も植物もまったくない。

その単調さを補っているのが、多彩な見物の人々。
来月は、そこに焦点を当ててみようと思う。

12時、終了。

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